口付けて。
愛を囁こう。

I will whisper about love



「・・・なにをしてるの?」

俺がそう聞けば、ポップは小さく笑った。

「景色をさ。覚えておこうと思ってな。」


見治めだしな。
そう笑う君に、胸が痛む。

また見れるよ。
なんて言えなくて。
その言葉は、
気休めでしかないから。


ごめんね。
きっと地上に戻る事は出来ないんだ。
俺は魔界を治めるって決めたから。
それは長い時間かかるだろうし、
きっと治めた以上もう地上には帰らない。


ごめんね。
それでも俺はお前を離す事は出来ないんだ。
心がばらばらになるくらい君が愛しいから。
離れるなんて出来ないから。


「・・・ごめん。」


ぽつりとポップが呟いた言葉に
俺は心臓が鷲掴みにされた感覚に陥る。

「って顔してるぜ?」

俺はよっぽど驚いた顔してたのかな?
顔を上げればそこには悪戯に成功した、
子供の様な顔で笑ってるお前がいて。


ひどいやって声を上げる前に、
抱きしめられた。


「ポ、ポップ?!」

慌てて名前を呼べば、ポップの声が聞こえる。

「・・・照れるから。そのままで聞け。」

「うん・・・」

「お前が選んだんじゃない。俺が選んだんだ。
お前の隣に居たいのは俺の我侭だから。」



----だから、お前が謝る事は何もないんだ。----



恥ずかしい事言った。
そう俺の頭上で声が聞こえる。
きっと凄く照れた顔してるんだろうけど、
今の体勢じゃ見えない。

ちょっとだけそれが残念だけど、
まぁいいや。
俺も今凄くだらしない顔してると思うしね。


ありがとう。
そう呟いて俺はポップに抱き付いた。



ごめんね。
それでもやっぱりお前を放したくないのは、
俺のエゴだよ。

ありがとう。
こんな俺を選んでくれて。



もう絶対離したくない大事な人。
危険かもしれないけど、
大変かもしれないけど、
俺の隣にいて欲しいから。



沢山のごめんとありがとうを。

それ以上に、
愛の言葉を。



-----お前に囁こう。






久々にss更新。
遅くなりました;;
ちょっとネタの神様がお出かけしてた様で
中々良いネタが浮かばなかった・・・orz

今回はダイポプです。
魔界に旅立つ前の二人と言う事でw

最近ダイポプの魔界ネタが自分的にツボです。
書きたいなぁと思うけど長くなりそうで、
恐くて書けない罠w


いつも沢山の拍手本当にありがとうございます!
心の励みになっております!(礼)




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